昨晩は、新宿は花園神社に行ってまいりました。
唐十郎さんってご存知ですか。
超有名なアングラの劇作家さんなんだそうです!
私はお芝居の演劇にはとんと疎く、初めて知りました。
アングラとはアンダーグラウンドの略で、
日本では1960年代ごろから始まる前衛演劇、前衛美術などを指すそうです。
アングラ演劇の代表が、唐十郎の状況劇場と寺山修二の天井桟敷なんだとか。
ウィキペディア アンダーグラウンド(文化)
以前、寺山修二の映画を観る機会があり、これがアングラか~!と思っていたのですが
生で「アングラ」に触れるのは初めて。ドキドキ。
会場は、花園神社の境内にはられた赤いテント。
この「紅テント」は唐十郎のシンボルといえるもので、
過去には新宿西口公園でゲリラ的にテントを張って機動隊に包囲される、なんて
事件もあったそうです。なんてアングラ的なんだ。
あいにくの雨のため、いい写真がとれませんでした。
気になるテントの中はこんな感じ。
ゴザがひかれていて、暑くもなく寒くもなく。
普段、帝劇や宝塚のフカフカの椅子に慣れてる私は、ここで2時間…、と
尻込みしたのですが、案外ゴザは快適でした。
あぐらをかいたり、体育座りしたり、体勢変えられますしね。
さて、肝心のお芝居の中身ですが、まったく、よくわかりませんでした。
「桃太郎の母」という強烈なおクスリと、
3年前に消息を絶った真理子の遺言「待ってて、母さん、私の息を届けます」
をめぐって、もうひとりのまりこと探偵が奔走するお芝居、です。
せりふ回しが早くて、いきなり新しい情報がポンポンとびかっていくので
ひとつひとつを追いかけるのに精いっぱい。
メインの筋がなかなか見えてこないのが難しかったです。
総じて感想として思うのは、エンターテイメントの演劇との圧倒的な違い。
私は中高時代以来ミュージカルが大好きなのですが、
ミュージカルは観客にウケること・商業的にアタることが肝心です。
対して『桃太郎の母』は、少なくとも初めて観た人が「わかる」なんてことは
そもそも目的とされていない、という印象でした。
ただ、紅テントという劇場ではない空間はとても楽しみました!
舞台が閉じられた空間だという先入観をとっぱらってくれました。
例えば芝居の冒頭は、下手側のテントの側面がパタッと開くんです。
テントの外の、境内の木の間を役者が走っている。
そのうえ昨日は雨だったので、雨の中外で役者さんがなんやかんやと演技して
テントの中に入ってくるのです。
おもしろかった~。
空間をうまく使うことで、観客に意外性を与える演出です。
ちなみに唐さんについて調べてみたら、横国大を退職されたときにも
最終講義で空間を使ったおもしろい演出をされてたようです。
白いスーツでトロッコに乗り、黒板を突き破って現れたんだそうです!
見たかった!
朝日.com 唐十郎さん最終講義、アングラで締めた
『桃太郎の母』公演は今日8日までです。
唐組について気になる方は、以下の公式情報をご覧ください。
劇団唐組 公式情報
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